指紋

求められることの心地よさにかまけて 伝えられたこと 感動したこと 響いたこと 心のそこから思ったこと やってみたいと感じたこと 美しかったあの景色 あのウェブサイト あのバンドのあの写真 おれならこうする、って書いてみた日記 こだわりたかった思いが …

うすあかり

夜行列車の車窓から 流れる街の明かりをみて 孤独に向き合えなくなった心に 気づいてしまった 静けさはもう冷たくない 体温と同じあたたかさの中に 安らぎはとどまっている 夜の闇はもはや透き通ってはいない 星明かりをたよりに澄んだ湖の底を歩いた そんな…

かれが

くらいよる かれが みみに おりてきて くれが おれの たましいに ひの ちに 火の いのちに 手をくみ 上げる あみ上げる はいを 腕いっぱいに はいを そのはいを 掌いっぱいに おれの いのちの 火のあとに 燃え尽きた 灰ごに さいごに

安いメロン

安いメロンが うまくて幸せ そう思えるのは あなたのおかげです

波の上を跳ねるように生きて在りたい

通じ合わないものだとわかっているから通じ合うことを信じられるし、 わかりあえないことを知っているからわかりあおうと思えるのさ 目には見えない飛行機が過ぎて行く音だけが聞こえる 丸い月をかじってみたくて伸ばされた小さな手を 透かした光が散乱して…

断片

田舎町の石垣 謎解きだと思って 鋏で撫でる 素直になれる そっとなれる 普通になれる 蝿が回る音 彼は前が見えない だから留まっている 鋒に

巨人の靴

時間に物差しを当てた時から この世界は狂ってしまった 過ぎてしまった時と これから来るべき時に 何一つ同じものはないのに 僕が感じた気持ちと 誰かの気付いたきらめきが 同じことなんてありはしないのに 変わり行くことこそが この世界を支える巨人の片足…

貫通

無限の宇宙を 意味という型で切り出した ブロックでビルを建てて その端数でできた砂塵を かき集めたおれのいのち 風に紛れたとき恒河沙を追う 雨樋を伝い流れ滴る 苔を齧るなめくじのように 紐を結ぶ天の川の中の 意味世界の切れ端たち

-

詩情以上の思索は要らず 散文以上の詩情も要らない 求めない人に話す言葉もない ただあるがままの暗黒と そこにある結露に触れる それ以外の何者でもない ただ僕は力で知恵で 思いやりであなたへの愛で たとえ道を違えたとしても その足を使い棄てはしない …

月の匂い

夜半、目が覚めて 何かの匂いを感じた ベッドからなかば起き出して あたりを見渡すと カーテンの隙間から 白い光がこぼれている 透明なその匂い 焦点を合わせて その滲みを見つめてみる 小さな妖精が舞うような そしてその鱗粉が散るような 暗い森の中 小さ…

トライアングル

どんな宝石にも煌めきを見せるためのアングルがある

見知らぬ誰かが首を振る それに合わせて首を揺らす 連なる鈴がつられるように 連続する響き こだましていつか狂乱する 叫び声を連ねる 揺らした首が 金切声をあげ続け 重なる反射音 ゆらぎとうねりが繋ぐ紐を また強く揺らしていく 揺れる鈴が こだまして 反…

君の腕に抱かれながら また何か大切なことを忘れている、 ような気がしている

不眠

繭にころも 揚げると 塩ふる 凝る 殻 か

ヘミスフィア

連携せない骨組み 振り返るときの吃音 無地を塗るために重ねるため 話す話す。 連携せない骨組みの 膝に膝 室外機 無心でねがう。はなす。 水面の 振り子の 月面の 満ち欠けの 揺らぎに 静けさを

わたしは寡軍

わたしは寡軍 曲がりくねった坂道を 駆け下りる馬 鉄を流す溝 青い土が水晶のように 光沢をます まい上がる煙に 惜別の蓋をする わたしは寡兵 軍に配属されたのち 土をこねる仕事についた ぬめる褐色が思い出させる 荒野の戦場 あの馬の毛並み 降り積もった…

レガシィを捨てろ

愛は悲しみに近い そこにいて歌うのは鳥じゃなく 血の底に潜るもぐらだよと とくに紛れて土を掘るのはシャベルだけでねえかと そう思うんです 不満を捨てろ、土を洗い流せ 白が何もない証なら 青を流して立ち去った どこへ どこかへ もう少しで思い出せたこ…

あいはかなしみにちかい

ぬすびと おむすび むすぶひと えんがわ にぎる まがるひと

ひしゃげた自転車のフレームが 太陽光線を曲げて 夏草の露がきらめくそんなとき 決まって思い出すのはあのひと かけがえのないときをともに過ごす どうしようもないことを振り返ってなげく まちがえてもいないことを深く悔いたり ときにはその深海で明かりも…

スクラブ

で、スクラム 膨らむ空想と、木の根 人山 川人

嘘とか格子に雁字搦めになって、 そこから抜け出すためのロープを、 次から次へと紡いでいる 永遠に続く海から這い上がるために泳ぎ続ける そんな旅をしている 道程に何か見つけることしか 楽しみになんてならんのよ 空をにらんで駄々をこねても べつに何に…

日暮

狂人である。フェイズとして。

世界いち空に近い部屋

扁桃腺を腫らして、苦笑いで伝えた。 明日は、仕事休みます。 --- この部屋のベッドからは夜空が見える。 青白く明るい星がひとつ。 細い目を絹糸のようにして、 そのかおの幽かなことと言ったら。 涙を湛えた目が星の光を受けて、 もっと小さな煌めきにかわ…

復元が連なる

復元が連なる ただものでないように思う 呼吸を慎重にする 曲がる空を目で追い、指でなぞり、 手を叩いて濁す。 中空に舞う埃もある。 世界で最も無音の部屋では1時間も耐えられないうちに、幻聴がして幻覚が見える。 立ち上がるときに感じるのは足の裏だけ…

ふへん

ふへん、普遍、たって、一笑のうちに無くなっちまうだろうさ。 泡がはじけるときの音が、ふへっ。

ふかん

車窓から見える景色は完全に止まっていて、静かだから、ずっと見ていられる。 映画は絵が動いて騒がしいから苦手だ、けど、詳しい人はこういう感覚にあう映画も知ってるんだろうな。ストレイトストーリーは気分の変化のリズムに噛み合ってたおかげか、そもそ…

点る

明かりが点る 振り返った家の 玄関の灯りに 見上げた群青の空 背景にした街灯に 靴の裏で叩いた地面の 潰された 投げ捨てられた叫び声 息苦しさから 抜け出す夜 手探りで引きずって 這い出るのは 一体何の姿だろうか 忘れて欲しい 情けない姿を 触らないで欲…

アカウント間違えました

アカウントまちあがました