栃の木の上

空々だ。

まあいいや。


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イヤホンから噴き出す音が、洪水のように全て流し去る。
忘れたいことがたくさんあればあるだけ、ボリュームのボタンをまた押すのだ。
ますます大きくなる音。強くなる濁流。流れ去るヘドロのようななんやかや。

何をしても得るものはあって、
それによりできなかったことで得られなかったものもあって。それは常のこと。
それを自覚できるかどうか、というのが、むしろ大切なことなんだろう。
自分は何を得て、何を得られなかったんだろうか。
下らないことばかり思い浮かぶようなんだけど、本当はどれもかけがえのないことだったんだよ。

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今日の一曲