よすがのとおり

ともしびにしたがって、やみのみちをいけば、いずれいきつく川沿いの先。
そこなるかみの、おわしますやしろは、「よすがのとおり」と呼ばれるばしょで、きせつになれば、となりのこどもらが相撲大会をひらく。
まあるい土俵にこどもらはあがって、はっけよい、のこった、といって、ぶつかりあう。
それはひとつの神事であって、「よすが」はそこに道をひらいて、かみはおほすのだ。
とおりをあるけば、そこなるやみのみちは、実にその先、闇のまた闇。いっすんぼうしはあゆみて消えた。
あのこはどこだ、あいつはどこだ。
みんなが呼ぶこえ、だんだん遠くなった。
落ちてる木の実を拾っていった。