2015-11-17 よすがのとおり ともしびにしたがって、やみのみちをいけば、いずれいきつく川沿いの先。そこなるかみの、おわしますやしろは、「よすがのとおり」と呼ばれるばしょで、きせつになれば、となりのこどもらが相撲大会をひらく。まあるい土俵にこどもらはあがって、はっけよい、のこった、といって、ぶつかりあう。それはひとつの神事であって、「よすが」はそこに道をひらいて、かみはおほすのだ。とおりをあるけば、そこなるやみのみちは、実にその先、闇のまた闇。いっすんぼうしはあゆみて消えた。あのこはどこだ、あいつはどこだ。みんなが呼ぶこえ、だんだん遠くなった。落ちてる木の実を拾っていった。