ふかん

車窓から見える景色は完全に止まっていて、静かだから、ずっと見ていられる。

映画は絵が動いて騒がしいから苦手だ、けど、詳しい人はこういう感覚にあう映画も知ってるんだろうな。ストレイトストーリーは気分の変化のリズムに噛み合ってたおかげか、そもそも静かな映画だからといったらそれまでだけど、相対速度ゼロから速くても芝刈り機くらいの速度で、ずっと見ていられた。

絵もずっと見てられるならもっと好きなのかもしれない。人が周りにいるからゆっくり見れない。家にあっても、もちろん色々あるから、ゆっくり見れない。額縁に構えられると、向こうからもじっと見られてるような気分になったりもする。考えすぎなだけ。

空ならずっと見てられると思ってたけど、普通に退屈。

小説でも静かな短編とかは読みやすくて好き。自分の歩く速さで読めるものならずっと読める。会話のテンポが噛み合う友達とだらだら話しながら散歩してる気分になる。

最近の発見は、雨ならずっと見てられるということ。

きっと疲れてる。

 

点る

明かりが点る

振り返った家の

玄関の灯りに

見上げた群青の空

背景にした街灯に

靴の裏で叩いた地面の

潰された

投げ捨てられた叫び声

息苦しさから

抜け出す夜

手探りで引きずって

這い出るのは

一体何の姿だろうか

 

忘れて欲しい

情けない姿を

触らないで欲しい

汚れた肌を

 

教室の隅に追われて

僕が次に話す言葉は

 

滲み出た涙だけ

まだ少し澄んでたって

思ってくれたら

 

口の縁から溢れて

油の染んだ木の床に

点る

 

それは

おまえの

言葉だ