扁桃腺を腫らして、苦笑いで伝えた。
明日は、仕事休みます。
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この部屋のベッドからは夜空が見える。
青白く明るい星がひとつ。
細い目を絹糸のようにして、
そのかおの幽かなことと言ったら。
涙を湛えた目が星の光を受けて、
もっと小さな煌めきにかわった。
やわらかい白磁のような頬に触れると、
まるでそこにはもういないような。
静かな風の中を、ためらうように。
光の海に、涙を落とした。
小さなさざ波が、かすかな囁きが、
ピアノ線を伝うように、広がっていった。
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眠数