2012-08-31 砂色の景色 空が砂の色で、町も砂の色だ。 耳が聞こえない? 川も砂の色だったし、感触さえわからない。 酷くかたいアスファルトに足を擦り付けて、立ちつけた。立ち尽くした? 空が、砂の色だ。 流れる雲に乱れる雲、大きく盛り上がる雲、留まる雲。 そしてその向こう、青が徐々に黄金色に変わって行った。 耳がゴォッという音をたて、視界にヒビが入った、割れた。 澄み渡るように音がきこえ、透き通るように景色が見えた。 あがが、なにもわからぬ振りができなくなったね。